臨床試験の受託

仕様書とは

仕様書とは

計画書より前に仕様書を作成する理由

弊社の仕様書はA4サイズ4枚で構成された試験計画書の骨子を指しております。

A4サイズ4枚ですと、社内で回覧して赤ペン修正を入れていただく事が簡単なため、お客様と統括医・専門家の先生のご意向を何度も伺いやすい利点があります。

いきなり20枚前後の文章だらけの試験計画書の形でやりとりすると変更点・加筆点が分かりづらいので、この方法を採用しております。

仕様書の構成は、『1枚目に試験デザイン』『2枚目に血液分析項目・皮膚測定項目と測定条件』『3枚目に日誌で取得するアンケート内容』『4枚目に現場で取得するアンケート内容』です。

もちろん4〜5枚程度にまとめた仕様書を作らず、いきなり30枚以上の試験計画書を用いて打ち合わせを重ねる事も可能です。
しかし、枚数が多い書類で何度も何度も変更履歴・朱書き・打ち消し線を使ってお客様・先生・弊社で打合せをするのは関係者全員の負担が多くなります。

そのため、ご多忙なお客様・先生の労力を少しでも減らす事ができればという気持ちで1~4枚の紙だけで全体が把握出来る仕様書(試験デザイン)で内容を練り上げる方法を採用しております。

練り上げが必要なのは理由が有ります。
たとえば同じ測定機械であっても試験の目的などによって設定・測定回数・条件を検討する必要が有ります。それに測定の日程や測定する部位も目的と照らし合わせて設定する必要が有ります。

そのため、これらの項目を何度も練り上げて
「もう、目を閉じていてもイメージ出来る。」
「もう、これ以上は変更無さそうだ!」
となってから、試験計画書に流し込むと円滑に進みます。

その結果、以下のようなお客様からご感想をいただきました。

「1~4枚の表だけで話が出来るのは魅力。
別の仕事で頭が一杯でも、瞬時に頭を切り換えて対応できるよ。」

「1~4枚の表だと、社内で企画・広報・営業など様々な部署の方々に
『こういう試験をするけど測定しておきたい項目や、使用感アンケートの設問の追加は有りませんか?』
という質問の回覧をする速度が上がり快適。」

「今までのあらすじを、サッと把握し直せるので、見落としの心配が無いね。
頼み忘れが無いかしらという心配もしなくて良い。」

仕様書の構成

では、詳細な項目を以下の通りご説明させていただきます。

『1枚目に試験デザイン』

【題名】
何を確認する試験かという内容を短文で表します。
例:○○抽出物による食後血糖値上昇抑制試験。

【二重盲検法(ダブルブラインド)などの種別】
被験者(モニター)さん・統括医・弊社スタッフなど試験現場に関わる全員が、どの被験者さんが何を摂取・塗布しているかを知っている・知らないかなどの種別。
現場の全員が知らない場合を二重盲検法(ダブルブラインドテスト)と言い、先入観・恣意・思惑が入らない試験が出来るため、弊社は原則としてこの方法を使用しています。

【群の構成・内訳】
被験物質とプラセボ(コントロール)を何名ずつで実施とか、どの被験者(モニター)さんも被験物質とプラセボ(コントロール)を各々別々の期間に両方とも摂取・塗布するなど。
例:25名×2群

【摂取・塗布期間】
何分・何時間・何日間どのように摂取・塗布するかなど。
例:最初の1週間は前観察として全員がプラセボ(コントロール)を摂取し、次に4週間は各群に割り振られた物質を摂取。

【主な測定項目】
最も結果を期待している項目を1つ書きます。
これが主解析項目となります。
例:LDLコレステロール

【その他の測定項目】
主解析項目の次に結果を期待している項目を数個書きます。
これが副次解析項目となります。
例:HDLコレステロール、体脂肪率、中性脂肪、体重

【測定スケジュール】
何週目で何を測定するなど、表にします。

【概算】
実施時期・被験者数別などに分けた額です。
例:8月開始●●●万円、9月開始●●●万円

【目的】
主な測定項目・その他の測定項目と重複しますが、この試験の目的を文章化します。例:●●抽出物8週間摂取によるLDLコレステロールおよびその他脂質系への効果を探索する。

【被験者背景】
年齢幅・性別・血液や肌状態の条件など。
例:20~45歳、男女、乾燥肌(機器測定値●●μS未満)

【有効性判定方法】
どの項目が、どのような数値になったら有効性有り、それに届かずともこの数値になったら傾向有りと判定するなど。
例:0週目に対する変化量の群間差で有意差が●.●▲未満であれば有効性有り、●.■●未満であれば傾向有り。

【安全性判定方法】
安全性の判定方法です。例:全被験者の各データをカルテ化して統括医が判定し、必要に応じて●●検定にかける。

【統計解析の方法】
統計解析の方法です。例:群間は●●検定をし、多重比較補正は●●を使用。

【御契約から報告書提出までのスケジュール】
御契約から報告書完成までの流れです。
例:10月上旬 御契約・統括医を交えたスタートアップミーティング、11月上旬 計画書案完成、11月中旬 倫理委員会書類提出、11月下旬 試験のシミュレーション実施・計画書の完成・倫理委員会への修正報告、12月 倫理委員会承認・被験者募集開始、1月下旬 摂取開始、3月下旬 摂取終了・速報提出、4月下旬 報告書案提出・御社を交えた打合せ・報告書完成。

【参考文献名】
どんな文献を参考としたかを明確にします。
例:●●使用による食後中性脂肪上昇抑制 XXXX vol.62 320-329 2010


イメージのため画質は荒くしてあります。

2枚目に血液分析項目・皮膚測定項目と測定条件


イメージのため画質は荒くしてあります。

3枚目に日誌で取得するアンケート
4枚目に現場で取得するアンケート内容

アンケートは毎日自宅で書いていただく日誌内のアンケートと、測定現場にてお書きいただくアンケートが有ります。

論文投稿先の選定

以下のように臨床試験結果を予めイメージし、そのイメージに沿って論文の投稿先についてご提案します。

以下のようなご提案を使用書作成段階で詰めておきますので、先の予定をイメージして戴きやすいです。
「効果が有ったとしたら、グラフがこんな感じになります。」
「主要評価項目(解析方法)で有効性の有意差が出なくとも、副次的評価項目で更に細かくこの項目・条件で有効性を探索します。」
「この評価項目でこんな数字が出たら、考察に●●が■■だったと書けます。」
「安全性のみが確認出来たら、このランクの雑誌に投稿。有効性も確認出来たら、このランクの雑誌投稿・学会発表しませんか?」

それらを可能としているのは、最新の治験・医学・臨床・生物統計の技術・経験・情報を有する三重大学 医学部 , 附属病院 , みえ治験医療ネット等の様々な機関・講座との密な連携が有るからです。

いかがでしたでしょうか?
なるべく簡潔に書いてみましたが、具体的なイメージを思い描いていただけましたでしょうか?

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
臨床試験の受託全般の流れにつきましてはこちらのページをご参照ください。