ニュースレター

033号 2012年 6月

■ 今回のテーマ

・4月末の技術説明会と指し棒。

・機能食品研究所は、なぜ10日で速報を出せるのか?(第3回:倫理委員会編)

機能食品研究所、梅田です。いつも大変お世話になっております。

皆様から「(計画書を作る前の行程である)仕様書作りを2~3枚の紙を使って入念に行う理由が分かりました。」「6月末のインターフェックスジャパン、見学に行きますね。先月号に載っていた展示ブース位置の図、簡便ながらも的確ですね。」というお便りをいただきました。皆様の暖かいお言葉、励みになっております。ありがとうございます。

4月末の技術説明会と指し棒。

4月24日(火)に三重大学内で行いました「ヒト試験企画から学会発表までの工程を たった90分 で疑似体験できる技術説明会」にご参加いただきました皆様、「その日は都合が悪いので、別の機会があれば参加するね。」とご連絡くださった皆様、ありがとうございました。

今回の目的はヒト試験企画から学会発表までの工程をたった90分で疑似体験していただく事でした。お客様が将来、ヒト試験に関する何かをされる時に「必要な情報・手順・材料・注意点は大まかに聞いた記憶がある。」と思い出していただければと思い、以下の①~⑦の『ヒト試験成功への7つのステップ』をご説明するための32枚のスライドを準備し、実施いたしました。

お越しいただいた方々に、後ほど感想を伺いましたところ「全体を見渡して流れをイメージ出来る機会が得られて良かった。」「機能食品通信の内容を更に掘り下げての説明が良かった。所々、該当の号のバックナンバーを使っての説明も有り、既存の知識を上手に拡張できた。」「いままで機能食品通信では語られる事がなかった『論文投稿や学会発表の大まかな流れ』が聞けて良かった。実は、同僚や部下から原稿やスライド作成だけを頼まれるばかりで、手続き等は自分でやった事が無かったのです。」「学会発表や論文投稿に初チャレンジしようと思っている所でした。これらの流れの説明が有り、おかげで想像が広がりました。機能食品通信に掲載されたら、社内で回覧しますよ。」というメール・お電話をいただきました。想像以上に感想をいただきましたので、少しはお役に立てたかもしれないと安心しました。

ご感想をいただきました『論文投稿や学会発表の大まかな流れ』は以下の通りです。投稿先や学会によって変わりますが、だいたいこんなものとご想像ください。その学会の会員でないと投稿や発表出来ない事が多いので投稿規定・発表規定を必ずご確認ください。

【論文投稿の流れ】

↓投稿先の雑誌・学会誌を探す。

↓ 原稿作成(要旨・目的・材料と方法・結果・考察・図・表など)。

↓ 原稿を投稿先に送る。

↓ 査読員や編集者による内容確認と修正必要箇所の指摘。

↓ 指摘された箇所の修正・掲載費用支払い。

↓ 掲載。

【学会発表の流れ】

↓ 発表する学会の総会を探す(開催日程と締切日に注意)。

↓ 応募(要旨など)。

↓ 学会事務局での発表の可否選考。

学会の総会のプログラムパンフレット刷り上がり。

↓ 口頭発表者は学会が指定した分数以内で話せる枚数のスライドを作成し学会会場に持参(10分間以内など)。ポスター発表者は、学会が指定したサイズのポスターを作成し学会会場に持参(1.5mx1mサイズの紙など)。

話は変わりますが、私はプレゼンテーションをするとき、上映スクリーンと演台が近いうえ規則・規制が無い場合は『指し棒』を使います。恥ずかしながら、私は大人数を前にすると緊張します。「グラフのここから、ここまでの4週間で平均9%減少します。」のように該当箇所を指すために身体を動かすと、緊張がほぐれる気がして重宝しています。

12年ぐらい前の話。私が大学生の時、既に周りはレーザーポインタが主流でした。赤色の点が投影されるものが一般的でしたが、なかには赤色の輪が出るもの、皆さんがスクリーン上でポインタを直ぐに発見出来るように赤い点や輪がブブブブと小刻みに点滅するもの、赤ではなく緑色の点が出るものなど、まるで映画スターウォーズのライトセーバー(光の剣)のような多種多様さに「どれを買おうかしら」と大学生梅田は心が躍りました。しかし、関西を中心に活動をされている やしきたかじんさん(歌手・タレント)が指し棒を使われているのをみて、あえて指し棒にしました。テレビ番組「たかじんONE MAN」や「たかじん胸いっぱい」等の番組で、ニュースや話題の写真・イラストのパネル(スライド)を強弱つけてご説明される『パネル芸』を見て、「カッコイイなぁ」とあこがれたのです。

6年前、たかじんさんがテレビで「あまりにバンバン折るもんだから、メーカーさんが山ほど提供してくれた。」と言っておられた事から、あれは市販品だったのかと知った梅田。柄が黒く、伸縮する部分が銀色、先っぽの▲(三角)部分はオレンジ色の指し棒、ご存じのかたも多いのでは無いでしょうか? さっそくネットで調べましたところ「カイメイ」というメーカー名らしいと分かりましたが、その時は通販での入手手段は分かりませんでした。その日の晩、最近オープンしたばかりのホームセンターに別の用件で行きましたところ、発見。たかじんさんが指し棒を持っているイラストのPOPと現物の10倍ぐらいの大きさのモックが天井から吊してありました。おお、これはたかじんさんの指し棒が欲しいと言って買っていく方が多いという事ですなと、微笑みながら1本購入する梅田。たかじんさんは、「これはアカン。なんとかせい!」とか言いながらパネルを指し棒でバシバシと叩いて折ってしまう事が多いのですが、私が真似したら見ている方々がドン引きすると思ったので1本を大切に使っております。

指し棒を使うという事はスライド操作用のパソコンが置いてある演台から少し離れてしまうため、スライドのページ送り装置が必要です。私は小さなワイヤレスマウスを使っております。長さ8センチ弱なので、マイクと一緒にマウスも手中にすっぽりと収まります。ホイールを回したり、左ボタンをクリックすればページが進みますし、質疑応答時に別のファイルを開いたりというパソコン操作をしたい時は片手の手のひらを机上代わりにしてマウスとして使えるので便利です。

このように、右手は指し棒、左手はマイク&小さなワイヤレスマウスという独特な組み合わせでプレゼンをする梅田でした。

機能食品研究所は、なぜ10日で速報を出せるのか?(第3回)

前号は行程の「②計画書作成」までお話させていただきました。

全体の流れ→【①仕様書作成。②計画書作成:仕様書を基に文章化。③倫理委員会:ヒトでの試験をする為に計画書等の審査。④被験者募集:試験の目的に最適なモニターさんを選出。⑤試験実施:被験物質を摂取・使用し、定期的に測定。⑥速報:主要解析項目のデータ集計・グラフ化。⑦グラフ案:グラフ案を作成。⑧文章案:文章案を作成し、納得のいくまで練り上げ。⑨完成:仕上げ。】

今月号は、「③倫理委員会」の創意工夫や体験談をお話します。

通信24号掲載の記事「倫理委員会って何」と重複しますが、ヒトに何かを渡し、それを飲んだり食べたり塗ったりしていただく試験、つまり【介入】をする試験は倫理委員会にて試験実施の許可を得る必要が有ります。【試験の目的】【被験者(モニター)さんに参加をお願いせねばならない理由】【必要以上の採血量・測定回数で負担をかけていないか】【同意の取り方は妥当か・無理強いとか嘘は無いか】【負担摂取・塗布量は妥当か】【プライバシーを守る方法は妥当か】【不測の事態が起こった時の対応方法は妥当か】など、多岐にわたる項目の審査を受けます。

弊社の場合、三重大学で審査を受けており審査1ヶ月前締切、審査は毎月開催です。お客様から「倫理委員会に提出して審査を受けるまでの1ヶ月間は何をするの?」というご質問をいただきました。

その1ヶ月間は倫理委員会に提出した内容の範囲内で試験の詳細を詰める事が出来ます(それが出来るような申請書の書き方をします。審査日までには、詰め終わらねばなりません。)。他にも、メーカー様と試験統括医を交えた試験内容の最終調整のための会議も出来ますし、次の工程である被験者(モニター)さん募集の準備も入念に行えます。

お客様の「1日も早く試験結果を見たい。」というお気持ちに応えられるよう、常に進め方の無駄を省く工夫を生み出しております。かといって、無駄を省きすぎたり急ぎすぎて試験内容の詰めの作業が疎かになるなんていう本末転倒な事にならないようにも気を配っております。

そして、次の工程「④被験者募集」へと進みます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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