ニュースレター

047号 2013年 8月

■ 今回のテーマ

・ 伊勢神宮のお白石持行事での梅田。

風呂上がりの脱衣所での扇風機にあたる秒数を見誤る梅田です。涼しくて気持ち良い時に身体を拭き始めれば良いのに、あと数秒それを味わおうと思っていうちに寒気が走ります。欲張りはダメですね。

先月号の『展示会の舞台裏、お見せします』という記事に「準備からの事が書かれていて、梅田さんのお客様への配慮が凄く感じられました。」「来年も出展されるとのこと。是非伺わせていただきます。」「タイトル通り、この通信を読めば展示の一から十まで良く分かります。また、展示会に臨まれる梅田さんの姿勢も読者は理解されることと思います。」等、数多くのお便りをお寄せいただきました。ありがとうございます。とても嬉しいです。

伊勢神宮のお白石持行事での梅田。

伊勢神宮のお社などを20年毎に建て直す行事がありまして、これを式年遷宮(しきねんせんぐう)と言います。間違えた事を書いてしまうといけないので、インターネット上の百科事典【ウィキペディア】より転載しますと『神宮では、原則として20年ごとに、内宮(皇大神宮)・外宮(豊受大神宮)の二つの正宮の正殿、14の別宮の全ての社殿を造り替えて神座を遷す。このとき、宝殿外幣殿、鳥居、御垣、御饌殿など計65棟の殿舎のほか、装束・神宝、宇治橋なども造り替えられる。』との事です。

正殿に白い石を奉献するお白石持(おしらいしもち)

7月に伊勢神宮の内宮(ないくう)、8月に外宮(げくう)にて白い石を奉献する行事に参加させていただきました。

実施日は居住地域などにより違います。正殿の中には普段は立ち入る事が出来ないので、貴重な体験です。石の種類は「石英系白石」といわれ、三重県を流れる宮川流域にて採取されます。

今月号は、この行事の参加体験談です。

水の抵抗との戦い、内宮のお白石持

7月26日、内宮のお白石持に参加させていただきました。

参加前に聞いた話によると、予め別の行事にて白色の石が準備されているとの事。その石を載せた木製の船(ソリ)を綱で引っ張って移動。内宮の敷地内に到着し、石を受け取って正殿にて地面に設置する流れ。

その話を聞いて思い出したのは伊勢神宮の式年遷宮の『御木曳(おきひき)』という行事。お社などを造り替える時の材木が全国各地から材木が集まって来まして、陸路は木で作った台車に乗せて人々の手で縄を引っ張って運搬し、水路は水に浮かべて同様に運搬します。私は6年前に【内宮に繋がる五十鈴川に浮かべた木を引っ張る『内宮領・川曳』】に参加させていただきました。川といってもその時は水位が低く、ヒザ下のみが濡れる程度でした。

お白石持行事の当日朝6時、妻の実家のリビングでお茶を飲みながら予定表を見ると、妻の実家が有る宇治地区の方々は初日の朝一番に出発する3艘のうち、どれかを引かせていただけるとの事。ゴール地点から1キロ前後ほど離れた川沿いの広場に7時に到着。ものすごい人数です。後で聞いた話ですと宇治地区だけで6千名が参加されていたとの事。

7時の開会式ののち、我々が偶然立っていた場所が1艘目の船の担当ですよ指示がありました。周りの方々が川に入るためにコンクリートブロックの壁面の傾斜をタタタッと降り始めたので、これは遅れてはいけないと続く梅田。 すいません、嘘を言いました。お尻と腰を壁面に付けて傾斜を恐る恐るズリズリと降りたのが真実。希望としては階段になっていて簡単に川に降りられる場所まで移動したかったのですが、ズリズリ降りた方が早かったのです。

川に入りますと、船からは2本の綱が出ておりまして、綱の長さはおそらく50メートルぐらいで太さは運動会の綱引きより少し細い具合。川にいち早く駆け下りてった方々が奥の1本を手に取り列を作られ、あっという間に満杯。私は手前の1本の列の綱を手に取り位置に付きました。ここから内宮の入り口まで川の中を約600メートル、内宮の入り口から石を各自受け取る地点までの陸上を約400メートル、綱引きの要領でグイグイと引っ張るのです。

川に入った方々が各々の配置に着くまで、弟(妻の弟)と親戚(弟の奥さんのお父さん)と雑談をしながら待っておりました。参加した親戚12名のうち川に入ったのは3名、残り9名は舗装された道路を川沿いに歩きながら船の歩みに合わせ、内宮に着いたら石を受け取って正殿に置かせて貰うという流れです。朝8時とはいえ7月下旬のため外は暑く、ヒザ上まで水に浸かっている事が気持ち良かったです。20分ぐらい待った頃でしょうか、歌が始まりました。周りを見渡すとハッピを着た皆さんズラーッと並んでいて、その間に数名の歌い手の方々が等間隔に凛々しく立っておられ、とてもカッコ良い眺めです。「おお、これは写真を撮らねば」と、ハッピの懐に入れてあったスマホを取り出す梅田。スマホは非防水の機種のため、ジッパー付きの袋に厳重に入れてあります。落下防止クリップ付きの伸縮自在なストラップも完備。先ずは手順を頭の中でイメージ。写真を撮るためにチャック付きの袋から取り出し、即座に伸縮自在なストラップに着いたクリップ(命綱)をハッピの胸辺りにガチッとロックすれば水に落ちる心配は無いと手順は決めてありました。

「さあ撮るぞ」とサッとジッパー付き袋から取り出して、クリップをハッピに付けてロック、スマホのカメラを起動して撮影しようと構えた瞬間、「エイヤー」という掛け声と共に綱が動き始めました。 そうです、エイヤーという合図は歌が終わって動き始めるぞという合図。それを知らなかった私は、グイグイ動く綱と人の流れのなか、足がもつれて転びそうになりましたが、綱にしがみついて体制を立て直す。体制を立て直したら、直ぐにスマホをジッパー付きの袋に入れてクリップのロックを外し、ストラップとクリップも袋に入れてジッパーをしっかり閉じるという作業をしながら綱引きに再合流。 少し話は変わりますが、私の好きなSFドラマに『スタートレック』があります。物語でよく有るパターンとして、宇宙船エンタープライズ号が不測の事態に遭遇しながらも地表や別の宇宙船に居る仲間を即座に転送装置(瞬間移動装置)で収容し、船体に防御スクリーンを張ってワープ航行で即座に離脱する流れがあります。はい、川でスマホを落とさないように必死だった話と同列にしてはいけませんね。

いずれにしましても、初日の先頭の船の隊列で開始早々にズッコケて脚光を浴びずに済みました。

ホッとしたのも束の間、20メートル先を引っ張っている方々が明らかに水深の深い所に突入し、腰からお腹辺りまで浸かりながら綱を引っ張っています。ジッパー付きの袋に入れたスマホの防水対策万全でしたが、万が一の水濡れが有るといけないので川に入らず見学している家族に渡し、ササッと綱に合流。

そしていよいよ我々も水深が深くなりお腹辺りまで浸かり、水の抵抗に負けまいとグイグイと歩みを進めていきました。歩けば600メートルは、あっという間ですが、所々立ち止まって歌ったり綱と綱をぶつけ合わせるシーンが有ったりと川の中を2時間ぐらいかけて進みました。綱をぶつけ合わせるシーンが数分毎に頻繁に有ったのですが、『かごめかごめ』や『マイムマイム(フォークダンス)』のようなノホホンとした歩み寄りではなく、ウワァーっと叫びながら縄を上下に波打たせて縄をぶつけ合うというヘビーな内容。転んで皆さんに迷惑をかけてはなるまいと、そのシーンのみ手を離し遠巻きに見ておりました。

そしてようやく川から陸に船が上がった船は伊勢神宮の内宮境内に到着。船に積まれていた『石の入った桶』が配布場所に運ばれ、参加者が各自用意した白い布に石を2個ずつ包んで、正殿まで数百メートルほど徒歩で移動。正殿の中に入ると約30名のプレスの方々から「はい、目線ください」とカメラを向けられ、何だか映画スターにでもなった気持ちに。石を地面に置くポーズをとりながら、右から左まで少しずつ顔の角度を変えて約30名の皆さんに一通りの目線を向けたスター梅田(自称)。

2週間後、名古屋で食事をしていた時、梅田父が「でも、君の姿はどのメディアにも登場していなかったな。」と笑っていました。

アスファルトの熱と固さにご用心、外宮のお白石持

内宮の行事参加から約3週後の8月18日、外宮での行事に参加させていただきました。今回は川ではなく一般道路のアスファルトの上で石満載の船(ソリ)を引っ張るのです。この日は宇治地区の方々だけで約3千名。2日目の朝一番に実施。朝一番とはいえ、アスファルトの熱が暑くてたまらないため、凍らせたペットボトルを保温バッグに入れて持参。転ぶとアスファルトの固さが怖かったため、ぶつけ合いのシーンのみ手を離していた事は言うまでもありません。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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