ニュースレター

052号 2014年 1月

■今回のテーマ

・ 看護師チームのお仕事公開

機能食品研究所、梅田です。新年明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願いします。

先月号ではNPO法人 みえ治験医療ネット 常務理事・三重大学医学部附属病院 臨床研究開発センター センター長・教授 西川政勝先生と、三重大学医学部附属病院 皮膚科 副科長 磯田憲一先生(2016年〜 みえひふ科クリニック 院長)に弊社の臨床試験の統括医・アドバイザー・技術指導などをお引き受けいただいているお話でした。皆様から「先生とお会いしてみたいです。」「梅田さんが院生の時に何でも屋みたいな事をしていた話、興味深かったです。今のお仕事でお客様の要望を入念に伺う姿勢の源流ですね。」「思いを形にできる先生がたとのご縁、素晴らしいです。」「ノウガクとコウガクって確かに似ていますね。発音ミスが医工連携参加の発端だったかも?!というのが面白かったです。」という感想をいただきました。お送りいただきました皆様、誠にありがとうございました。とても嬉しいです。

看護師チームのお仕事公開。

昨年11月号では弊社は多くの方々に支えられ、再現性の高い正確な臨床試験を実施しています事と、支えてくださっている『専門家の先生・医師の先生』『看護師さん』『研究員の先生・皆さん』『カメラマンさん』『運営スタッフ』の業種・担当内容をご紹介しました。今月号は先月の『専門家の先生・医師の先生』に続き『看護師さん』についてお話させていただきます。

 

臨床試験会場での採血・腹囲測定・視力検査・CTスキャンなどは、弊社常勤看護師と三重大等ご所属の看護師さん・医療系技師さんのチームで実施しております。

また弊社常勤看護師により試験参加前・参加中・参加後の被験者さんの健康状態・血液データの管理および有害事象発生時の窓口を行っております。

■中学生時代の梅田と採血とイメージトレーニング。

先ずは昔話を。世の中には『注射や採血は怖くないよ。』と言われる方がみえられます。とても羨ましいです。私は子供の頃からアトピー性皮膚炎で腕の関節内側の皮膚が厚く堅くなっている事や腕が太い事などから皮膚の下の血管が分かりづらいとよく言われました。

そのため子供の頃は病院に行くのが苦手でした。筋肉注射や皮下注射は1度刺して注入だけなので気が楽ですが、血管に針を刺さねば話が始まらない採血が怖かったのです。たとえば中学生の時の話ですが、先ずは左腕の関節あたりで採血を試みます。うまくいかないと少しずらして2回目。それでもうまくいかないときは腕を変えて右腕でも同様に3・4回目を実行チャレンジ。それでも駄目なら左手の甲を出し5回目にて採血成功という事が多々有りました。痛くしないようにと看護師さんがあの手この手で丁寧に行ってくださる事はとてもありがたいのですが、私1名の採血のため余分な時間を割いていただくのは申し訳無いなぁという気持ちが常に有りました。

そんなある日、私は気付きました。『最初から手の甲を出せば時間短縮では・・』と。採血室に入るなり直ぐに手の甲を出した私に看護師さんが「無理しなくても、まずは腕からで良いですよ。」と優しく言ってくださった事を覚えております。しかし自分の考えを試したいと話し、そのまま採血していただきました。結論から言いますと【いきなり手の甲は怖かった】です。 病院からの帰り道、『両腕で駄目だった。』というプロセスを経る事により私の心が『仕方が無い、手の甲を出そう』と覚悟を完了して恐怖が薄れるのではないか? それならば採血室に入る前に頭の中で『左腕2回と右腕2回駄目だった』と疑似体験・イメージトレーニングしておけば良いのではという作戦を立案。次の時に実行しましたところ、平然とした気持ちで『いきなり手の甲で採血』を乗り切れるようになりました。平然は言い過ぎですが。

このイメージトレーニングという単語ですが、機能食品通信で複数回出てきます。たとえば通信30号では梅田母から「(楽器の演奏会の舞台に立つ前に)演奏だけでなく、舞台を歩く姿・お辞儀の姿・演奏中の目線など全て頭の中でイメージしておくと良いよ。」「NASAの宇宙飛行士も、イメージトレーニングを採用されているらしいよ。」とアドバイスを受け、高校の体育祭にて男子生徒全員が校庭で隊列を組み短パン一丁でエッサッサと踊る行事の『壇上でのお手本・号令役』を私1人で行う事になった時もイメージとレーニングを重ね、堂々とした演技を習得。当日、雨の都合でエッサッサのみプログラムから消失しましたが。

また通信15号では大学時代の担当教官の先生から教えていただいた『準備・実験・試験行程のチェックリストを作っておき、現場で完了マーク()を入れるという手法』に於いて、チェックリストの作成する行程で1度はイメージトレーニングが出来ているため実験の精度が高くなりました。これらの事から私はイメージトレーニングを大切にしております。

■弊社の臨床試験の採血体制

さて、時代は現在のお話です。弊社も世の中の医療機関と同様、被験者さんの心と身体に負担をかけずサッと採血を済ませていただきたいという気持ちを大切にしております。

 

タイムコースをとるような採血時間が限られている臨床試験において【食後30分、60分、120分ちょうどに時間の遅れなく採血出来ました。】というのは言うまでもありませんが、そのために被験者さんが痛い思いや不快な思いをされていてはいけません。食品・化粧品・ヘルスケア用品の有効性・安全性の研究のためにとわざわざ時間を割いてご協力いただいている被験者さんのご厚意に対し、我々はスムーズに参加していただく体制作りを改良し続ける事が最重要と思っております。

そのため、出来うる限りの環境と機材を揃え、スムーズな採血を心がけております。たとえば注射器(シリンジ)や注射針等の採血道具の種類・銘柄を複数用意しておき看護師さん毎に得意なものを使用して貰います。慣れた道具の方がスムーズです。真空採血管用の針が得意とか、難しそうな場合は翼状針を使う等、皆さん色々と違います。他にもスタッフがせかせかした雰囲気を出さない&採血室にノンビリとした音楽を流しておく事により被験者さんにリラックスしていただく。血管の収縮・拡張を加味し、採血に適した室温を保つなど弊社常勤看護師が中心となって様々な工夫を重ねております。

そして弊社のその気持ちが被験者さんに伝わっているからでしょうか、被験者さんから「携帯カイロで腕を暖めておいたよ。これで採血しやすくなったかな?」とか「私はね、こちらの腕のここらへんで採血して貰う事が多いよ。ご参考まで。」と、前向きにご協力をしてくださいます。とてもありがたいです。

この話はもう少し続きます。弊社常勤看護師の受け売りですが、採血は止血まで確実に行って完了です。止血の時も被験者さんに「しっかり

押さえてくださいね」と声がけをします。被験者さんによっては久しぶりの採血の方もみえられ、針を刺したら揉むのか押さえるのか迷われる方もいらっしゃいます。あらかじめ説明会ビデオにて「血管というホースに穴を空けたので押さえて漏れを防ぐのですよ。揉むと漏れ出てしまいますよ。」と勘違いが生じないよう丁寧に説明をしてあります。希にそれでも内出血してしまう事が有りますが、その時は問診担当の医師の先生に被験者さんの腕を入念に確認していただき、何日後まで追跡フォローするか等を我々に指示していただく体制となっております。

■被験者さんの状態確認

弊社常勤の看護師は、試験現場では採血・測定の他に被験者さんの状態確認も大きな役割として行っております。

被験者さんが臨床試験会場に到着されると、先ずは毎日の生活記録の日誌を提出していただきます。次に問診票を書いていただきます。これら日誌と問診票を直ぐに確認し、重要と思われる情報を医師問診用資料としてまとめます。被験者さんの人数が多いなか医師の先生が複数ページにわたる日誌を確認される事は時間の都合上困難なためです。

そして、その日の被験者さんの問診が全員分終了した直後に、問診を担当された医師の先生と有害事象発生の有無等についてその日のうちに確認・情報整理をします。

また、試験当日以外の日は何をしているかと言うと試験参加前・参加中・参加後の被験者さんの健康状態・血液データの管理および有害事象発生時の窓口も行っております。例えば被験者さんから「ちょっと身体の調子が悪いのですが」と電話がかかってきた場合を例に挙げます。その場合、必要事項を的確にヒアリングし、直ぐに統括医師に緊急報告して指示を仰ぎます。症状が悪化する前に的確な対応を行い、いち早く被験者さんが安心できるように努めます。時間が経てば経つほど発生する事象・情報が増えてくるため被験者さんの負担も増えますし、被験物質との因果関係の有無の明確化が困難になります。対応が遅くなれば遅くなるほど覆水盆に返らずなので、弊社が最も注力している事の1つでもあります。

このように看護師チームにより【被験者さんの安全】と【有害事象と被験物質の因果関係確認】に必要な即座な対応も支えられています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。